猫をブラッシングするのは飼い主さんの義務です!
何故かというと、猫だけではグルーミングしきれないからなんですね。
グルーミングしているときの飲み込んだ毛が多いと、毛玉症といって、おなかに毛が溜まって球状になります。
溜まった毛がすくなければ1回の吐き戻しで済むのですが、吐ききれずに何度も何度も吐くと、吐くたびに胃液が食道を刺激して「逆流性食道炎」を誘発することがあります。
そうなると「胸やけ」のような症状になり、何度も吐いたり食欲が低下したりします。
胃から小腸に向かった毛が途中で詰まってしまうと、開腹手術しなければならないこともあるんです。
そんなことになる前に、飼い主さんが猫ちゃんのグルーミングを手伝ってあげましょう!
また、猫は長毛種でも短毛種でもすごく毛が抜けますよね!
私が最初に飼った三毛猫・ミーシャの場合もすごかったです。
ミーシャは野良猫で、生後3ヶ月くらいの時に拾いました。
うちに来てから生後1年くらいは、さほど毛が抜けなかったように思います。
三毛猫ですから一応短毛種なのですが、毛の長さが10cmくらいあるので、「中毛種(?)」じゃないかと思うくらいです(笑)週に1回のペースでブラッシングしてあげたのですがまるで、「仔猫一匹分!?」と思われるほどゴッソリと毛が抜けました!
なぜ、そんなに毛が抜けるの???
生後1年を過ぎたころから、毎日ミーシャの毛がごっそり抜け落ちるようになりました。
ブラッシングしてもしてもキリがないし、終わったとたんにフワフワと毛が抜けるのです。
なぜそんなに毛が抜けるのかと思い、一度、獣医さんに「毛がものすごく抜ける」と相談したことがありました。
獣医さんいわく「心配しなくても大丈夫ですよ~。たっくさん毛が抜けるのは健康な証拠ですから~!」って・・・
(ええ、まぁ、健康なのはいいんですが、掃除が大変で・・・)とは言えませんでした(笑)
そうなんです。たくさん毛が抜けるのは「健康」な証拠なんですね。
だから猫は毎日、一生懸命グルーミング(毛づくろい)してるんですね(=^・・^=)
ブラッシングの方法
猫ちゃんによっては人に触られるのが苦手で、ブラッシングさせてくれない仔もいますよね。
そんな時はどうしたらいいでしょうか。
猫ちゃんの機嫌のいいときに少しずつ、撫でてみる
触らせてくれない仔でも、ご飯を食べるときに手であげてみたり、お昼寝しているときに声を掛けながら、そっと頭を撫でたりして触られることに慣らしてみましょう。
撫でさせてくれたら、即ほめることを忘れずに!
「人に触られるといいことがある」と学習すれば、段々慣れてくるので、慣れてきたら金ブラシとかラバーブラシで頭を少しずつ、撫でるようにとかします。
ブラッシングの前に濡れた手で猫を撫でる
猫をブラッシングすると毛が舞い上がりますから、あらかじめ少しだけ猫を濡らします。
こうしておくと、抜けた毛が宙を舞うこともなく、ブラシにしっかりくっ付いてくれます。
毛の流れに逆らわないこと
人間でも「逆なで」されるのは気持ち悪いですよね!
猫ちゃんも同じです。
毛の流れに逆らわずにブラッシングしてあげましょう。
・頭から背中、尻尾へ
・側面は背中からおなかのほうへ
・お腹は胸元からお尻側へ
・お顔は顔の中心から外側へ
この流れを間違えなければ、猫ちゃんに嫌われることもないでしょう。=^_^=
ブラッシングする場所
できればリビングの日当たりのいい場所を選びます。
抜けた毛が舞うので、よく見えて掃除しやすい所が便利です。
ベランダや玄関先は脱走するおそれがあるので、お勧めできません。
真夏でなければ日当たりが良く、温かい所でお昼寝することが多い猫。
そんな居心地のいい場所でブラッシングされれば、ねこちゃんも気持ちいいことでしょう=^_^=
ブラッシングの順番
ブラッシングに慣れていない仔の場合、いきなりお腹を触られると嫌がりますので、まずは頭から背中にかけてブラッシングします。
力を入れ過ぎず、適度な強さで撫でるようにブラッシングします。
慣れてきたら背中からお尻のほうへ。
気持ちよくなってくると猫のほうから飼い主さんにスリスリして寄ってきますから、そのまま続けます。
次に側面からお腹に向かってブラッシングします。
猫が立ったままだとやりやすいですが、寝てしまったら片側ずつとかしてあげましょう。
慣れている仔はいいのですが、そうでない場合、無理に向きを変えようとすると逃げてしまうことがあります。
猫が嫌がることはしない、飽きたらやめるようにします。
お腹ですが、ゴロンっと寝転がっているときがチャンス!
お腹を触らせてくれるほど信頼関係が築けていれば、割とすんなりブラッシングさせてくれます。
抱っこに慣れた猫ちゃんなら、誰かに抱えてもらってもう一人が胸からお知りに向かってブラッシングします。
最後に顔ですが、できればコームを使います。
コームの目を頬に直角にあてて中心から外側に向かってそっととかします。
あごの下から頬にかけては猫が自分でグルーミングしにくい所なので、とかしてあげると気持ちいいようですよ。
長毛種と短毛種
アメショーなど短毛種の仔は毎日ブラッシングしなくてもいいのですが、春先や秋口は換毛期と言って冬毛から夏毛、夏毛から冬毛に生え変わる時期なので、毎日ブラッシングしたほうがいいです。
この時期、猫にだけグルーミングさせていると毛がおなかに溜まりやすいし、何と言っても毎日すごい量の毛が抜けますので、人の手でブラッシングして猫ちゃんの負担を減らしてあげましょう。
大事なのは長毛種のブラッシングです。
ノルウェージャン・フォレストキャット、メインクーン、ペルシャ(チンチラ)など長毛種の猫ちゃんの場合は毎日飼い主さんがブラッシングする必要があります。
もともと猫の原種は短毛種です。
人間が猫と暮らすようになって、繁殖を始めますがこの繁殖の過程でより長毛なネコ同士を掛け合わせて作ったのが長毛種。
自然界では生まれなかった長毛の猫ですから、猫だけのグルーミングは無理なんですね。
人の手でブラッシングしてあげないと、毛玉ができてとんでもないことになります。
シャンプーもグルーミングも行き届かず不潔になり、皮膚炎をおこしたり、毛玉が引っかかって怪我をしたりします。
長い期間、ブラッシングしないで毛玉だらけになってしまったら、一つ一つの毛玉をハサミで切る以外に救済方法はありません。
長毛種の猫ちゃんを飼ったら毎日、短時間でもいいので、毛が絡まないようにブラッシングするのが飼い主さんの義務になります。
ブラシの種類と効果
ラバーブラシ
文字通り「ゴム」でできたブラシで、表面にトゲトゲがついています。
短毛種の猫ちゃんのマッサージや血行促進を期待できます。
抜け毛がラバーにつくので、掃除がしやすいです。
スリッカーブラシ
ラバーの表面に「くの字」になった金属のピンがたくさん植えてあるブラシ。
毛を持ち上げながら少しずつとかしていくと、絡んだ毛がほぐれてきます。
強すぎる力でとかすと猫が痛がりますので、適度な強さを保つようにしましょうね。
コーム
歯が一直線上に並んでいて、薄い板状になったものです。
毛と毛が絡まりあってできた毛玉やアンダーコートの毛ををほぐすことができて、マッサージ効果もあります。
無理に毛玉を引っ張ると痛いので、頑固な毛玉は皮膚を傷つけないようにハサミで切り取ってからコームを使います。
お顔をとかすときにも使えます。
まとめ
黙っていても毛が抜ける、それが猫です。
健康であれば毎日、たくさん毛が抜けるので、短毛種の場合は2~3日毎に、長毛種の場合は毎日欠かさずブラッシングしてあげてください。
短毛種の場合は毎日ブラッシングしなくてもいいのですが、換毛期は特に毛が抜けて部屋中毛だらけにりますし、長毛種の場合は毛玉ができて大変なことになります。
あまりにもひどい毛玉の状態だと、全身を丸刈りにしなければならなくなりますので、長毛種のブラッシングは必須なんですね。
きれい好きな猫ちゃんにブラッシングすると、飼い主さんともっと仲良くなれますし、マッサージ効果もあって健康にもいいので、面倒がらずに是非、行ってください。
猫ちゃんも飼い主さんもブラッシングで幸せになれますように♡