猫を初めて飼った頃、私は「猫は人の言葉なんてわからないだろう」と思っていたんですね。
実際、犬と違って言うことを聞かないし、呼んでも来なかったり・・・
でも、SNSで知り合った猫好きさんたちによると「猫は言葉がわかる!」というんですよ。
ホントかな?と思っていたのですが、これが本当なんですね。
私が最初に飼ったのは元野良猫の三毛ちゃんで、生後3ヶ月くらいの時でした。
その日は私の部屋に小さいクッションなどを用意して寝かせ、翌日からはペットショップで幼猫用のキャットフードを購入して飼い始めました。
会社から帰ると必ず一緒に遊んでいましたが、まだ、言葉が通じるという感覚はなかったです。
だから犬のように「お座り」とか「お手」とか「待て」などを教える気もなかったし、できるだけ自然体で飼おうと思っていました。
しかし、多くの猫好きさんたちが「猫は言葉がわかる」というので、観察することにしたんです。
名前を覚えさせる
まずは名前を付けることにしました。
猫を飼う前からロシア語っぽい「〇〇シャ」という響きが好きだったので「ミーシャ」に決定。
これ、本当は男の子の名前らしいですね、ロシアでは(笑)
猫に名前を覚えさせる方法は、とにかく名前を呼んで撫でてあげる、ということから始めます。
ひざに乗ってきたとき、そばで寝ているときなど猫を触れる機会があれば、何度でも何十回でも名前を呼びながら撫でます。
こうしていると数日のうちに猫は自分の名前を憶えてくれますよ=^_^=
「いけない」ということを覚えさせる
猫が家にやってきて何日かすると(早い子ではその日のうちに)、家に慣れてきます。
好奇心が旺盛な猫はあちこち探検して歩きますが、危険なこともするはずです。
コンセントに差してあるコードをかじる、キッチンのガス代に飛び乗るなど家の中にも危険がいっぱい。
そんな時は必ず言葉で「だめ!」と強く叱ります。
「ダメ」とか「いけない」という言葉は強いので、猫はすぐに覚えます。
叱るときには猫の名前を呼ばないことが大切です。
「ミーシャ、だめ!」というように叱ると、名前を呼んでも近づいてこなくなるからです。
猫の時間で考える
猫と一緒に暮らしていくうちに、猫は徐々に人の言葉を覚えます。
面白いのは、猫は猫の時間で考えて行動するということですね。
例えば、「おいで」という言葉。
おいで、と言ってから猫はじっと飼い主を見つめながら4~5秒、考えているんですね。
そして理解してそばに寄ってくるんです。
「だめ!」と叱ったときもやっぱり4~5秒考えてから、いたずらをやめます。
人間のように即座に判断はできませんが、ちゃんと人の言葉を理解しているといえます。
では、言葉を覚えたころに「しつけ」はできるのでしょうか。
基本的に猫に躾はできない
よく言われるのが「猫にしつけはできない」ということですが、これはなぜでしょうか?
それは、猫は野生の名残の本能が犬よりも強く残っていることと、好奇心が旺盛だからということになります。
面白いこと、例えば障子紙をひっかいて破く、壁をひっかく、ソファやいすの脚をひっかくなどは猫が良くやる行動ですよね。
猫のこういったいたずらを見つけては「ダメ!」「こらっ!」と叱るのですが、叱られればしぶしぶやめて、飼い主が見ていないときに、またやり始めます。
これは猫の学習能力が低いのではなく、「好奇心に負けちゃう」からではないでしょうか。
人間の子供と一緒で、障子紙に穴をあけるなんて、とても楽しいですもんね(笑)
好奇心とは別に壁や柱をひっかくというのは、爪とぎの本能ですから、飼い主が見ていなければ何度でも繰り返します。
そんなわけで、「猫にしつけはできない」と言われるのです。
猫の本能ですから、これは繰り返し何度も何十回も言葉で叱って覚えさせるしかありません。
猫も「ここは引っ搔いちゃダメなんだ」とわかっているものの、爪が伸びてくるとガリガリっとやってしまうんですね。
こういうしつけは飼い主さんの忍耐力が試されるところですね。
小さい子供をしつけるように、気長に何度も何十回も何百回も繰り返して、猫のいたずらを最小限に抑えるようにしましょうね(=^・^=)
天罰方式
猫が壁やふすまをひっかく、コードをかむなどのいたずらをしたときに効果を発揮するのが「天罰方式」です。
天罰方式って何?とお思いでしょう。
猫は大きな音が嫌いです。怖いんですね。
そこで、100均ショップなどで小さい鈴を何個もまとめて買ってきて、糸などでひとまとめにしたものを作ります。
準備はこれだけ~(笑)
これをどう使うかというと、猫が壁などをガリガリし始めたとき、猫のほうを見ないで猫に当たらないように引っ掻いている上のほうに鈴の塊をぶつけるんです。
猫の頭の上のほうで音がするので、びっくりして引っ掻くのをやめます。
この時、大事なのは「飼い主さんが投げた」と悟られないようにすることです。
猫に「ここを引っ搔くと悪いことが起こる」と思わせることで、そこを引っ掻かなくなるんです。
くれぐれも猫に直接ぶつけないよう、気を付けてくださいね。
簡単な芸なら出来る
猫ちゃんは人の言葉がわかるので、繰り返し何度も教えることで簡単な芸はできるようになります。
一般のご家庭でも「お座り」「お手」くらいなら比較的、短時間でマスターできるのはテレビやYou Tubeでも見たことがあると思います。
最初に「お座り」と言っても、猫はポカンとしていますが、何度も繰り返していくうちに偶然、お座りしたとしますよね。
その時がほめるチャンスなんです!
たかが「お座り」を偶然できただけですが、オーバーに褒めて頭を撫でてあげたり、ご褒美のご飯をあげると猫の学習能力はアップします。
ご飯のたびに繰り返すと、自然とできるようになるので、何ともほほえましい光景だと思います。
猫がいとおしくなる瞬間と言ってもいいのではないでしょうか(=^・・^=)
出来たらほめる
例えばまだトイレのしつけができていない仔猫がいたとします。
猫用トイレ以外の場所で粗相してしまうかもしれません。
そういう時に叱ってしまうと猫はなぜ叱られているのかわからず、飼い主に警戒心を抱くようになるんですね。
「この人、こわい」と思うと、猫は飼い主に懐かなくなります。
猫が失敗したときはやさしく「ここでトイレしてはだめよ」と教えて、猫トイレに連れて行って「ここがトイレだよ」と言い聞かせます。
最初は猫がわからなくてもいいんです。
大事なのは上手にできたらほめることなんですね。
子供と同じで、ほめられると段々出来るようになるので、こういう成長を見るのが楽しくなりますよ(=^・・^=)
間違っても体罰を加える、叩くなどはやってはいけません。
まとめ
イエネコの知能指数は人間の子供の3歳児と同じくらいだといわれます。
猫は無表情なので、犬のように顔だけで感情がわかりやすいわけではありませんし、言うことを聞かないことも多いですが、毎日、話しかけることで人の言葉を覚えることができます。
難しい言葉は無理でも、「かわいい」「いい子ね」など、やさしい声のトーンの言葉や、「ダメ!」「こら!」といった強い言葉はすぐに覚えます。
それだけでなく、「お座り」「お手」などの簡単な単語もすぐに覚えるので芸もできるようになります。
ただ、猫が考える時間が必要なことと、気まぐれなので、わかっていてもやらないこともあります。
猫ちゃんと上手にコミュニケーションをとるには、忍耐強く何度も何度も繰り返して教えることなんですね。
猫も人の言葉を理解するとわかった瞬間は、飼い主さんにとって幸せな時間になりますよ(=^・・^=)