Release: 2024/03/09 Update: 2024/03/09
猫の神秘:猫は一人で逝きたがる、猫の看取りを考える

一人で逝く猫の不可解な行動と死に際を見せない本能

猫は、その独特な行動や神秘的な本能によって、人々を魅了し続けています。中でも猫を看取るときの「猫は一人で逝きたがる」「猫は死に際を見せない」という特異な言い伝えが存在します。
これらの猫の謎めいた行動は、彼らがどのように死と向き合い、なぜ一人でいたがるのかを理解する上で魅力的であり、また興味深いテーマと言えるでしょう。

猫は一人で逝きたがる

まず、「猫は一人で逝きたがる」という言葉の背後には、猫の本能や生態が影響している可能性があります。猫は本来、狩りや生存に必要なスキルを磨くために孤独な時間を過ごす動物です。
また、猫は独立心が旺盛であり、時折、一人で静かな環境を求めることがあります。この行動が死に向き合う時に表れるのは、猫が自然の中で死に備えるため、孤独を好む本能が影響している可能性が考えられます。

猫は死に目を見せない

一方で、「猫は死に際を見せない」という特異な言い伝えは、猫の進化に由来していると言われています。野生の猫は、自分が弱っている状態を他の捕食者に察知されないよう、死の瞬間を隠すことが求められていました。
この特異な行動が家庭猫にも受け継がれ、死期が近づくと外見上の変化をあまり見せない傾向があるのかもしれません。猫は本能的に、弱りやすい時期においても強さをアピールし、周囲に警戒心を抱かせないようにしていると考えられます。
このような猫の神秘的な行動は、飼い主にとって理解し難いこともありますが、その根底には生存本能や自然の摂理が影響していると考えられます。猫は我々とは異なる生態系や進化の歴史を持ち、その独自性が彼らの行動に色濃く表れています。

猫の死に目に会うのは難しい

猫の死に向き合う様子が見受けられないことは、彼らが極めて敏感であることも示唆しています。猫は病気や老齢になっても、苦痛を感じることを他者に察知させず、孤独に耐えることができる生物です。
これは彼らのサバイバル本能が強い証拠であり、同時に飼い主にとっても愛おしい存在であることを示しています。
私も何度か愛猫を看取る経験をしてきましたが、腕に抱いたまま息を引き取った仔は1人だけです。
腎臓疾患を患い、半年以上療養生活をしてきましたが、徐々に食欲は落ち、元気がなくなっていきました。
いよいよ水も飲めなくなり、一人で立って歩くこともできなくなった時、私は猫を膝にのせて「最期の時」を待ちました。
猫は何度か私の膝から降りて、どこかへ歩いていきたがりましたが、数歩歩くと倒れてしまいます。
その都度、猫を膝に抱えて一緒にいました。
猫は最後に大きく息をして、そして息絶えました。

最期の時、猫も飼い主と一緒にいたいものだと思っていた私は、この行動が不思議でした…

猫の最期の意地

今年、息を引き取ったレオンというオスの猫は腫瘍ができて二ヶ月ほど闘病生活をしていました。
あと何日この世にいられるのかわからないので、私は時間の許す限りレオンと一緒にいることにしました。
リビングのソファで寝ていることが多くなったレオンの傍で食事を摂り、時には隣に寝ていました。
その日、レオンは私のベッドで寝ていたのですが、大好きな「ちゅ~る」が無くなったので買い物にでました。
30分ほどして帰って見るとレオンがベッドから落ちて息絶えていました・・・
出かける前までは目に見えて衰弱している様子も、苦しがっている様子もありませんでした。
まだ息があるような気がしたので心臓マッサージの真似事みたいなこともしてみました。
木のせいかもしれませんが2回ほど小さく息をして、そして呼吸が止まりました・・・
私は「こんなことなら買い物に出るんじゃなかった」と思いましたが、反対に「レオンは私に死に際を見せたくなくて、出かけている間に旅立ったのだ」と納得しました。

愛猫の看取りマニュアル

まとめ

猫の一人でいたがる姿勢や死に向き合わない特異な本能は、彼らの生態や進化が影響していると言えるでしょう。これらの行動を理解することで、我々は猫との関わり方や看護の方法についてより深い理解を得ることができるでしょう。
飼い主としては、猫の特異な行動に対して敏感であり、彼らのニーズを理解することが、共に豊かな生活を築く鍵となることでしょう。



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