Release: 2023/05/31 Update: 2023/10/08
アレンの大手術!!

アレン、急変する

去年の12月6日の午後からアレンの様子がおかしくなったんです。
主人に聞くと昼間、ご飯も食べず水もほんの少ししか飲まないとのこと。

 

元気もなくトイレに行ってもおしっこが出ない状態で、なんとなく足がふらついていました。
夜、私のベッドでグルーミングしてから一緒に寝るのが日課なんですが、その日は尿道の具合がおかしいとわかってはいても、肛門とは何となく違うと感じるのかグルーミングせず。

 

とりあえずは一緒に寝て翌朝起きたんですが、相変わらず食欲なし、水も飲めず、足が震えてまっすぐ歩けない。
これは放っておけないと、私は会社に「主人が入院してしまって・・・」とウソをついてアレンを病院に連れて行きました。

 

連れて行った「犬猫病院」はアレンにとっては初めての場所です。
というのも、私たちがこちらに引っ越してくる前は猫専門の病院Fに10年以上かかっていたので。
でも今回は、緊急事態なので家から近い、このN動物病院に連れてきたのでした。

 

こちらのN動物病院は近所でも割と評判がいいので、安心して連れてきました。
診察台に乗ったアレンを触診して、最初は下痢と嘔吐の治療をしようとお腹を触った60代後半?の獣医さんいわく、「膀胱がパンパンでおしっこが出てない」ことが判明。

 

当然そのまま入院して検査することになりました。
どうも尿路結石らしく、石が尿管に詰まっておしっこが出ていないらしいです。

とにかく「緊急措置をしておきます」という説明だけでその日 私は空っぽのキャリーケースを引きずって帰宅しました。

 

尿路結石

実は以前からアレンはおしっこがアルカリ性に傾く傾向があったんです。(猫のおしっこは基本、酸性)
引っ越す前は定期的に猫の病院Fにおしっこの検査に行っていたのですが、ここ数年は猫の病院まで遠くなってしまって定期的に通うことが難しくなっていました。

 

おしっこだけをとって、病院に検査してもらうこともできるのですが引っ越し時に「システムトイレ」を入れるケージをすててしまったので、簡単におしっこをとることもできなくなっていました。

 

「システムトイレ」をおいてもアレンとレオンのどちらのおしっこか見分けがつかないからです。
ケージがあれば、検査する仔を一日、その中にシステムトイレと一緒に入れておけば簡単におしっこをとれたんですけどね。

 

そんな理由でしばらく検査を怠ってはいたもののが、アレンには結石ができにくいご飯「ロイヤルカナンのユリナリーS/O オルファクトリー」と肥満気味の兄弟猫レオンのために買っている「満腹感サポート」を半々にして与えていましたが、それが良くなかったようです。

 

尿検査を受けているときはそういうエサのやり方をしても、おしっこは酸性だったので問題ないと思い込んでいたのが間違いでした。
アレンの体質的に結石ができやすかったらしく、徐々におしっこの数値もアルカリ性に傾いていたんだと思います。

 

入院翌日

アレンを入院させた翌日、私は会社を出てからそのまま動物病院へ。
面会をお願いすると、アレンは膀胱から直接つないだカテーテルとエリザベスカラーを付けられた状態で診察室に連れてこられました。
痛々しい姿に胸が痛みましたが、何より思ったよりアレンが痩せてフラフラしていたことがショックでした。

 

食が細いこともあって、食べたり食べなかったりを繰り返していたものの、入院する前日までは兄弟猫のレオンと一緒に走り回っていただけにこの衰弱した姿はショックでした。

 

腎臓と膀胱にできた結石が尿道に詰まって、急におしっこが出なくなってしまったんですが、先生には「あと半日連れてくるのが遅れてたら死んでたよ」らしいです。

 

猫は我慢強いというか、具合が悪くなっても痛いとも苦しいとも言えないので、そのまま死んでしまうこともよくあることなんですね。
ですから普段と少しでも違うことがあったら「しばらく様子をみる」のではなく、とにかく早くお医者さんに診てもらったほうがいいです。

 

検査結果が出るまで

尿路結石だったこともショックでしたがそれ以上に、驚いたことがあります。
レントゲンを見せてもらって分かったのですが、膀胱だけでなく腎臓にも石ができていたこと。

 

それも、取り出してみないことにはわからないのですが、薬で溶けるタイプと溶けないタイプ(ストラバイト)があるとのこと。
クスリで溶けない石だと、やはり開腹手術して石を取り除かなければなりません。

 

尿道を通って出てきた石の検査に数日かかるというので、その間、できるだけ毎日アレンに会いに行きました。
一度、パンパンになってしまった膀胱は、そのあとうまく収縮できずに、尿意を催す前に粗相してしまうこともあるそうです。
そのため、カテーテルを通して一旦膀胱を空っぽにして、うまく収縮するようにする必要があるのだそうです。

 

アレンの面会に行くと尿管のカテーテルからおしっこが少しずつ漏れ出ているのがわかります。

 

膀胱が炎症を起こしていたためか、石で尿道が傷ついたためなのか、おしっこはうっすら赤みを帯びています。
面会に行って、ケージから出してもらったアレンは落ち着きがありませんでした。

 

見知らぬ場所に置いて行かれて、知らない人たちに嫌なことをされ、狭いケージに入れられて、アレンにとっては相当なストレスだったと思います。

 

診察時間前にアレンを診察室に連れてきてもらうのですが、診察台から降りようとうろうろしたり、あちこちキョロキョロ見まわしたりして全く落ち着きがありません。

 

小一時間くらい、うろうろきょろきょろすると、やっと落ち着いて私の腕を枕にうたた寝する、そんな日が数日続きました。
同じ面会でもワンちゃんの場合は待合室に連れてこられて、飼い主さんと一緒にいられるのですが猫はそうはいきません。

 

飼い主さんの膝の上でじっとしていられる子もいるでしょうが、アレンは全くだめです。
とにかく一通りあちこち探検してみて回らないと落ち着かないんです。

 

午後の診察前のひと時を使ってアレンと面会することになりました。

 

セカンドオピニオン

その翌日、尿道から出た石が薬では溶けないものだとわかりました・・・(ガッカリ)
そこで問題なのが手術の選択です。

 

腎臓と膀胱の両方を開腹して石を取り出すか、あるいは腎臓の石はそのままにして膀胱だけにするか・・・。

 

腎臓の手術と言ってもこれが大変な大手術になるんですね。
背中のほうにある臓器なので、お腹を開けてほとんどの臓器を取り出して、最後に腎臓を取り出す方法らしいです。

 

アレンは13歳。
素人が考えても、体力的にそんな大手術に耐えられるかどうかはわかりません。
先生は最初、「腎臓と膀胱を一緒に手術しますか」という感じだったのですが、私一人ではどうにも決められません。

 

悩んだ末、私は今まで通っていた猫の病院Fの先生の意見を聞こうと思いました。
人間と同様、猫ちゃんの医療には今はセカンドオピニオンすることができるからです。

 

早速私はアレンのカルテの写しとレントゲンのデータをDVDにコピーしてもらい、猫の病院Fに行きました。

 

セカンドオピニオンの見解、そして手術

データを見た猫の病院Fの先生は症状を見て開口一番、「私なら腎臓はいじらないです」「膀胱だけの手術にします。腎臓手術はかなり猫の身体に負担になるし、13歳という年齢を考えると、ちょっと難しいかなと思うんですよ」とのことでした。

 

私も猫の病院Fの先生の意見に賛成なので翌朝一番にN動物病院に行き、その旨を伝えると当日の午後から手術することになりました。
N動物病院の先生もやはり、腎臓をいじらないほうがいいと思ったようでした。

 

術式も決まったのであとは先生に任せて私はそのまま会社に行きました。

 

会社帰りにN動物病院に寄ると手術は無事済んでいて、面会させてもらうことができました。
アレンはおしっこが出て点滴やご飯をもらっていて、少し元気が出たようでした。

 

あとは傷口がふさがるまでの約一週間の入院生活になりそうでした・・・その時は。

 

再手術

手術後一週間ほどたって、明日当たり退院できるというお話だったのですが、その日に面会に行くと「今日にでも退院できる」とのお話でした。

 

この日はキャリーケースを持って行かなかったので、いったん帰宅してから再度アレンを迎えに行こうと思いました。

 

でも、病院から自宅まではバスなので往復の時間を考えると当日、帰宅してからまた病院に行くのでは診察時間ぎりぎりでバタバタするのが目に見えていたので、もう一日だけ預かってもらうことにしました。

 

翌日はキャリーケースを持って、会社に行く前にN動物病院に行きました。
会社帰りにアレンを迎えに行くつもりでした。

 

ところが!

 

病院に行ってみると、アレンが急変して再手術の最中だったのです!

 

昨日までは順調に回復していたのに、また石が詰まってしまったとのこと。
それも尿道ではなくペニスに移動した石が詰まっていたのでした。

 

手術中だったので当然その日は退院どころか、アレンに会うこともできませんでした。
私はすごいショックを受けました。

 

男の仔なので尿道が細い上に、その先のペニスに石が詰まってしまってはペニスを切除してしまうしかないらしいんですね・・・

 

なんて残酷な運命なんだ・・・
可愛そうなアレン・・・

 

先生にアレンを任せてその日は帰路に着くことにしましたが、帰り道、私の頭の中はパニックでした・・・

 

再入院の日々

結局、2度目の手術を終えたアレンはそれから1週間ほど入院延長することになりました。

 

最初の手術が終わって1週間後に退院が決まったときに、キャリーケースを持って病因に行きましたが
が緊急手術になってしまい、キャリーケースを病院に預けたまま帰宅。

 

不幸中の幸い?

でも機能、無理して連れて帰らなくてよかったと思いました。
連れて帰ってきたその晩におしっこが詰まってしまったら今度こそ命が危なかったからです。
不幸中の幸いというか、一晩病院に預けていて本当に良かった!

 

それにしても最初の手術のあと、また石が詰まることってよくあることなんでしょうかね?
私は医者じゃないし専門家でもないので、手術が成功して退院が決まった矢先に、再手術なんて信じられないことなんですよ。

 

人間でもこういうことって、あることなんですかね?

 

その時はとにかくアレンの命を救ってもらいたい一心で、ほかのことは何も考えられなかったんですが時間が経つにつれ、実はちょっと不信感にかられてます。

 

アレン、退院する

アレンの二度目の手術後、ちょくちょく面会に行きました。
日がたつにつれてアレンは元気を取り戻したようでした。

傷口がふさがる1週間を待ってアレンは12/30に退院が決まりました。

今回の入院は12/7から約3週間以上になってしまいました。
病院がお正月休みに入る前日の退院でしたから、ホントにギリギリでした・・・

 

お正月休み中、入院させたほうがいいのか?とも思いましたが、入院と言っても猫は狭いケージに入れられたままになっているし、面会にも行けない日が続くとアレンにとっては却って相当なストレスになります。

 

それはやっぱりアレンにとってはあまりよくないことではないかと思うと、ギリギリとはいえ年内に退院出来てよかったと思うんですよ。

 

事実、家に帰ってきたアレンは精神的にとても落ち着いて食欲もあり、よく食べるようになりました。
おしっこも普通に出るみたいだし、何より2.94kgまで減った体重が1週間で3.65kgまで戻ったのは驚きです!

 

帰ってきて元気を取り戻していくアレンを見ると、今まで以上に愛おしい気持ちでいっぱいになります。
これからはもっともっと可愛がりたいと思います。

 



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