よく聞く「ブリーダー」と「キャッテリー」って何でしょうか?
ブリーダーというのは純血種の猫の血統を守って保護、繁殖させる業者のことですね。
ブリーダーとキャッテリーの違い
ブリーダーもキャッテリーも猫の繁殖を行う個人や団体のことですが、大きく違うのは、キャッテリーになるには審査が必要であるということなんですね。
キャッテリーになるには世界的な血統登録機関であるTICA(The International Cat Association)または、世界最大の猫愛護団体であるCFA(The Cat Fanciers’ Association)のどちらかの認可を受ける必要があります。
*日本ではTICAをティカ、CFAをシーエフエーと呼んでいます。
ブリーダーと比べてキャッテリーは客観的な審査に裏付けられた、信頼性の高いブリーダーと言えます。
ブリーダーになるためには?
ブリーダーになるための資格というのは特にありません。
ひと昔前までは、ブリーダーとして活躍している人に弟子入りして勉強するしかありませんでしたが、今は誰でもブリーダーと名乗ることはできます。
しかし、ブリーダーを職業とする場合は専門知識や技術が必要になりますので、それらを習得する必要があるんですね。
ブリーダーを養成する専門学校や通信教育で学んだり、キャットクラブに所属して猫ついて学ぶなどの方法があります。
ブリーダーの年収はいくらくらい?
トップブリーダーともなればかなりの高額を稼ぐ人もいますし、自宅で趣味を兼ねてブリードする人は生まれた子猫を1匹数万円まで売る人もいて、年収は人それぞれ。
ブリーダーを事業としている企業に就職すれば、中小企業の平均年収くらいと言われています。
猫の血統書って?
血統書を発行する所
猫の血統書は多くの団体から発行されます。
The Cat Fanciers’ Assocition(CFA), The International Cat Association(TICA)などが世界的に有名です。
これらの団体に所属するキャットクラブや支部が世界各国にあり、それぞれが血統書を発行しているのです。
日本でも血統書付きの猫の仔をブリーダーさんから購入する際に、希望すれば血統書の発行を代行してもらえます。
団体の目的と活動
ブリーダーと同じで、これらの団体は猫の品種改良により遺伝的な欠陥をなくし、各猫種の健康促進を目的としています。
血統書の発行以外に、キャットショーの開催や猫の血統の管理などを行っています。
以上、「猫の血統書、発行元はどこで何が書いてある? 犬とはどう違う?」より抜粋
ブリーダーさんの活動
純血種の保護
健康な純血種を交配させて、純血の猫を繁殖・保護・継承することを目的としています。
子猫を売るための準備
ブリードをする目的は、その猫種の血統を守ること。
そして本当にかわいがってくれる人に売ることです。
仔猫を売る前には飼育を母猫に任せるだけでなく、健康診断や一回目のワクチン接種もブリーダーさんの負担で行うことになります。
出産のお手伝い
母猫が産気づいたとき、獣医さんと連携を取りながらもほとんどは自宅出産させることになります。
陣痛が来てから出産するまで、人が手伝ってあげます。
出産が朝になるか夜になるかはわかりませんから、24時間体制で見守らないといけないという大変さもあるんですね。
ブリーダーになるための注意点
飼育できる猫の数を決めておくこと
例えば私の知り合いはパートの仕事をしている主婦の方ですが、アメショーが好きでブラックタビーという柄のみブリードを始めました。ご自宅は普通の一軒家なので、飼う猫の数を決めてオス1匹とメス2匹を繁殖の季節を決めて出産させていました。
間違っても多頭飼育崩壊にならないように気を付けたいですね。
シーズン(発情期)の鳴き声
「盛りの付いたメス猫」の鳴き声は本当にうるさいです。昼夜を問わず鳴き続けるので、夜、眠れなくなることもあるほどです。
自分の家族はもちろんですが、ご近所から苦情が来ないとも限りません。
予め、事情を説明しておくとか防音性の高い部屋で飼育するなどの手間と工夫が必要になります。
当然、繁殖させないときでもシーズンが来れば、そのシーズン中メスは1週間~10日間くらい赤ちゃんが泣いているような声で鳴き続けます。
1匹返し
ブリーダーさん同士で血統のいい猫を売買してブリード(繁殖)させることがあります。
この時、気を付けなければならないのは、その親猫から生まれた子を1匹、元のブリーダーさんに差し出さなければならないという暗黙のルールがあることです。
その時生まれた子が3匹なら、元のブリーダーさんはその中から好きな仔を譲り受けることができるのです。
「1匹だけならいいじゃん」と思われるかもしれませんが、猫の中には1度の出産で1匹しか生まない仔もいるわけで、そうなるとせっかく生まれた子猫をブリーダーさんに持って
いかれちゃうことになるんですね。
自分でブリードしてキャットショーに出そうとか、売ろうと思っても生まれた子猫が1匹だと困りますよね。
こういう事情は特にテキストに書いてあるわけではなく、実際にブリーダーさんやキャッテリーとかかわらないとわからないことなんですね。
子猫を売るための準備
ブリードをする目的は、その猫種の血統を守ることと本当にかわいがってくれる人に売ることです。
仔猫を売る前には飼育を母猫に任せるだけでなく、健康診断や一回目のワクチン接種もブリーダーさんの負担で行うことになります。
まとめ
純血種を守ることを目的として動物の繁殖をするのがブリーダーです。
動物に深い愛情をもっているかどうかが大きな資質といえるでしょう。
動物をモノ扱いしないのは当然ですが、動物にかける愛情によって良いブリーダーになれるかどうかが決まるのです。