病気の猫を捨てることについての考察
猫は人間にとって忠実な仲間であり、多くの家庭で大切にされています。しかし、時には猫が病気にかかることがあり、その際に飼い主が直面する問題の一つが、病気の猫をどのように扱うかということです。
病気の猫を捨てることは、感情的に難しい決断であり、倫理的な問題も含まれます。この記事では、病気の猫を捨てることについて検討し、その際の考慮すべき点に焦点を当てます。
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実際に会った悲劇
白猫との出会い
ある日、いつもの通り夫が飼い犬の散歩に出た日のことです。
少し戻りが遅いな、と思って出迎えてみると、いつもは愛犬が入っているキャリーバッグに1匹の猫が入っていました。
少し戻りが遅いな、と思って出迎えてみると、いつもは愛犬が入っているキャリーバッグに1匹の猫が入っていました。
「どうしたの?」と聞くと、いつものように公園で散歩していたところ、白い猫がニャーニャーと鳴きながら寄ってきたと言います。
周りに人はいませんでした。
周りに人はいませんでした。
ところがその姿に違和感を覚えてよく見ると、顔の下半分が欠損していたそうです。
あまりにも痛々しい姿に驚きながらもすぐに動物病院に連れて行ったところ、「末期のガン」で、ここまで進行していると手の施しようがない、ということでした。
結局、消毒などの応急処置をしてもらっただけでその猫を連れて帰ってきたといいます。
実はこれ、私の友人宅で起こった実話なんです。
どうやら病気にかかった猫の面倒をみきれずに、公園に捨てて行った人がいたようなんです。
どうやら病気にかかった猫の面倒をみきれずに、公園に捨てて行った人がいたようなんです。
その後のケア
友人たちは猫を飼ったことがないのですが、獣医さんに聞いた通りの手当てをして最期を看取ることを決めたそうです。
推定年齢10歳くらいのその白い猫は人懐こく、とてもきれいなネコだったそうです。その日からご飯も食べて、猫じゃらしで遊ぶようになったのだとか。
病気の治療も服薬もできず、ただ患部を消毒するだけしかできなかったといいますが、それでも猫にとっては不幸中の幸いでした。
あたたかい家の中で愛情たっぷりにお世話をされて、傷ついた心も体も少しずつ癒えて行ったのではないかと思います。
あたたかい家の中で愛情たっぷりにお世話をされて、傷ついた心も体も少しずつ癒えて行ったのではないかと思います。
そんな闘病生活がひと月ほど続いたある朝、彼女が目覚めると猫を抱いたご主人がうなだれていたそうです。
前日まで一緒に遊んでいたその白猫は夜中に息を引き取ったのだそうです・・・
前日まで一緒に遊んでいたその白猫は夜中に息を引き取ったのだそうです・・・
なんともやりきれない出来事だと思いませんか。
猫にとって頼りになるのは飼い主だけです。
病気になってその飼い主に捨てられるなんて、その子の気持ちを考えると胸が張り裂けそうに悲しくなります。
猫にとって頼りになるのは飼い主だけです。
病気になってその飼い主に捨てられるなんて、その子の気持ちを考えると胸が張り裂けそうに悲しくなります。
友人とそのご主人はしばらくペットロスで苦しんだといいます。
たった一ヶ月の生活でしたが、その子のことを考えるとかわいそうで涙が出ると言っています。
たった一ヶ月の生活でしたが、その子のことを考えるとかわいそうで涙が出ると言っています。
せめてもの供養にと、動物供養をしてくれるお寺で火葬にしてお骨を持ち帰り、毎日手を合わせているといいます。
病気の猫を捨てる行為の背後にある理由
まず、病気の猫を捨てる飼い主の行為にはさまざまな理由が存在します。財政的な問題、時間の制約、感情的な負担、他のペットや家族の健康への懸念などが挙げられます。
しかし、どの理由であれ、病気の猫を捨てることは簡単な決断ではありません。その前に、飼い主は獣医師と十分なコミュニケーションをとり、可能な治療法や介護の方法を検討するべきです。
病気の猫を捨てる際の倫理的な問題
病気の猫を捨てることは、動物の権利や福祉に関する倫理的な問題を引き起こします。動物は無力であり、飼い主に依存して生きています。
そのため、飼い主はペットに対して責任を持ち、最善のケアを提供するべきです。病気の猫を捨てる前に、飼い主はペットの権利と福祉を真剣に考慮するべきであり、他の選択肢を検討することが求められます。
飼い主の責任と愛情
ペットを飼うことは責任であり、その中には病気になった場合のケアも含まれます。飼い主はペットに対して愛情を持ち、病気の場合でも最善の治療や介護を提供するべきです。
飼い主が病気の猫を捨てることを選ぶ前に、病状や治療の見込み、飼い主の生活状況などを総合的に考慮することが欠かせません。
病気の猫を捨てる前の選択肢
病気の猫を捨てる前に、飼い主は他の選択肢も検討すべきです。まず、病状に応じた適切な治療を提供することが考えられます。
また、治療が難しい場合は、獣医師と相談して人道的な安楽死を選択することも一つの方法です。さらに、専門の保護施設や動物愛護団体に相談し、新しい飼い主を見つける手助けを受けることも考えられます。
コミュニティとの協力
地域の動物愛護団体や保護施設、動物病院と連携することで、病気の猫に対するサポートを受けることができます。
地域社会と協力することで、病気の猫に対する適切な処遇や新しい飼い主の見つけ方についての助言を得ることができます。
まとめ
病気の猫を捨てることは飼い主にとって重大な決断であり、慎重な検討が求められます。
ペットは家族の一員であり、その生命や福祉は飼い主の責任下にあります。
最善のケアを提供することが難しい場合でも、他の選択肢を検討し、地域社会や専門機関と協力することで、病気の猫に対する適切な処置ができるでしょう。