折りたたみベットを選ぶときのコツ
ワンルームだったりお部屋が狭かったり、仮眠室用に購入したりと、折りたたみベッドの使用目的は様々です。
使いようによってはお部屋を広く使うことも出来るし、別の部屋に移動するのもラク。
そんな折りたたみベッドですが、一口に折りたたみベッドと言っても、今は多種多様なタイプがあり、それぞれ機能性や見た目、寝心
地などが全く違ってきます。
使用目的や好み、寝心地を考えて購入しないと、高い買い物についてしまうこともあります。
こちらでは、そんな様々な折りたたみベッドを購入する時に失敗しない選び方をご紹介していきたいと思います。
折りたたみベッドを購入する前に重視する4つのポイント
1. 寝心地を重視する場合
2. 見た目を重視する場合
3. すのこで通気性をよくしたい場合
4. 特殊な機能が付いたベッド
寝心地を重視する場合
ベッドの寝心地はやはり、どんなマットレスを使っているかによります。
一般的な据え置きベッドも同じで、やはり安価なものはそれだけ寝心地がよくありません。
ましてや折りたたみベッドですから、ベッド枠にどのようなマットレスが敷けるのか、どんなマットレスを敷いたら寝心地が良くなる
のかを考えて購入するのがおススメです。
昔と違って、各メーカーもより寝心地を重視して製造販売していることも多いので、どんなマットレスがあるのかご紹介していきま
しょう。
もこもこのウレタンフォーム
寝心地を重視したマットレスは、特許を取得した独自の形状 マットレスで、体圧を分散します。
体圧が分散されないと、体の一ヶ所だけがマットレスに沈み込み寝ているのに疲労がたまってしまいます。
たとえば柔らかい布団やマットレスに寝ると腰が落ち込んでしまい、腰痛などの原因になるのです。
一方、硬い布団で寝ると、身体の出っ張った部分にのみ無理な力がかかります。
加齢にともなって、筋力が低下しているので身体を支えきれなくなり、肩甲骨や臀部にかなりの荷重がかかることになります。
耐圧を分散してくれるマットレスはそれだけ身体に無理な力が加わらず、身体へのストレスが少なくなるわけですね。
ポケットコイルのように点で身体を支えるのではありませんが8つの独立したマットレスが身体に合わせて適度に沈みます。
いくつもの小さな面で支えるので、体圧分散性が高いマットレスと言えるのです。
表地はメッシュ素材で通気性も良く、サラサラとした心地よい肌触りです。
全部で56通りのリクライニング機能付きで、読書やTVなどを好きな姿勢で楽しむ事も出来ます。
脚部は背リクライニングに連動して可動するので、全身がぴったりフィット。また、リクライニングは手動で変えられるので
調整が簡単にできます。
低反発マットレス
低反発マットレス、低反発枕などなど、ちまたで良く聞くようになった低反発ですが、使い心地はどうなのでしょうか?
《低反発マットレスのメリット》
低反発マットレスのメリット・デメリットについて挙げてみましたのでご参考までに。
1. 寝心地が良い
2. 手足のしびれをとってくれる
3. 寝返りの回数が減る
1.寝心地が良い
低反発マットレスの一番のメリットはやはり、柔らかくて寝心地がいいことでしょう。
身体全体がマットレスは沈み込むような柔らかさで、まさに「包み込まれているような」感覚が好きな人も多いはず。
お尻や腰など、身体の重たい部分が特にしっかりと沈み込みますので、身体の一部にかかる負担が減り、どんな姿勢でも心地
よく眠ることができるのです。
2. 手足のしびれを取ってくれる
長時間、同じ姿勢で眠っていると朝起きた時に手足がしびれていることがあります。
特に横向きで眠る人に多くみられるようです。
低反発マットレスなら、柔らかく体圧を吸収してくれるので、腕や肩がしびれることもなくなります。
3. 寝返りの回数が減る
一般的に人が一晩に寝返りを打つ回数は20~30回ほどと言われています。
寝返りを打つことで、マットレスの熱気を放出させたり、筋肉や骨の位置を修正することができるのです。
しかし、硬いマットレスや布団に寝ていると、体圧による血の巡りをよくするために、脳が寝返りの指令を出し続けることになり
寝ていても疲れがとれない原因となります。
低反発マットレスは体圧分散に優れているので、必要以上の寝返りをうつことを抑えるのに役立つのです。
《低反発マットレスのデメリット》
1. 通気性が良くない
2. 耐久性が良くない
3. 腰痛のある人には向かない
1. 低反発マットレスは柔らかさを引き出すために使用する素材の性質上、どうしても通気性が悪くなってしまいます。
通気性が悪いということは、マットレスに溜まった熱を放出しづらくなり、蒸れの原因になるということです。
梅雨時や夏場に寝苦しくなるのはこのためです。
2. 低反発マットレスは柔らかいので、どうしても耐久性が悪くなります。
特に安価な低反発マットレスを購入してしまうと、使い始めはいいのですが、すぐに反発力が弱まってへたってしまうこと
があります。
どれくらい持つのか?というのは、使う環境や頻度、使う人の体重などによって変わってきます。
3. 腰痛のある人に低反発マットレスが向かないのは、柔らかいので、荷重の掛かりやすい腰やお尻が沈み込んでしまって
湾曲した状態になるからです。
湾曲すると血流が悪くなり、腰痛が悪化する原因にもなるので、腰痛のある人には低反発マットレスは不向きということ
になります。
●高反発マットレス
低反発と並んで人気のあるのが高反発マットレスですが、知名度は低反発に 比べるとまだまだ低いかもしれませんね。
もともとは「低反発マットレス」の逆だから「高反発マットレス」にしよう、と言う程度の発想だったらしいのです。
低反発が重たいものを乗せるとゆっくり沈み込み、ゆっくり復元するのに対して、高反発は同じように沈み込みながら、一定の所
でストップして元に戻るという性質の違いがあります。
では高反発マットレスのメリット・デメリットについて考えてみましょう。
《高反発マットレスのメリット》
1. 復元力の強さ
2. 耐久性の高さ
3. 通気性の良さ
4. 温度変化に強い素材
5. 形がコンパクトにまとめやすい
1. 高反発マットレスの特質として、変形しても元の形に戻り易いと言うことがあります。
マットレスの経年劣化として、一部分がへたってきますが、高反発マットレスならへたりにくく、形のクセも付きにくいのです。
適度な硬さを保つ高反発マットレスなので、寝ていても立っている時と同じようなS字曲線を保つことができ、腰痛のある人
でも、腰に負担がかからず安眠できます。
2. 高反発マットレスの特質の一つに、耐久性が挙げられます。
へたりにくいので、一般的に低反発マットレスに比べると高反発マットレスの方が耐久性は高いです。
3. 低反発マットレスとは材質が違い、高反発マットレスの材質は通気性の良いという特徴があります。
通気性がいいので、カビやダニが発生しにくく、梅雨時や夏場も快適に過ごすことが出来るのです。
4. 低反発マットレスは湿度のある大気が起こす温度変化により硬さが変わってしまうことがあります。
高反発マットレスなら通気性が良いため、温度変化の影響を受けにくく、硬さが変わることがありません。
5. 折りたためるタイプの商品や、薄型タイプの商品であれば、簡単に丸めてコンパクトにすることができます。
高反発素材の特徴である「元に戻り易い」性質から、丸めても元に戻りますから、移動も簡単です。
《高反発マットレスのデメリット》
1. 価格が高い
2. 硬い素材
3. 水洗い出来ない
4. 湿気が溜まりやすい
1. 高反発マットレスは低反発マットレスに比べて価格が高めに設定されています。
安価な高反発マットレスを購入すると、本来の高反発マットレスのメリットも少なくなりますので、あまり安価なものを購入する
ことは避けた方がいいです。
どのベッドにも言えることですが、粗大ごみに出すときの処分に手間がかかります。
2. 普通のベッドに比べて硬めのマットレスになっていることから、人によっては寝心地が悪く感じる方もいらっしゃいます。
また、寝返りが打ちやすい反面、過度に寝返りをすると夜中に目が覚めて、睡眠の質が落ちる原因になります。
3. 低反発マットレスは水洗い出来る素材の商品が多々あります。
しかし、高反発マットレスは基本的に水洗いの出来ない素材で出来ています。
洗濯は出来ないとお考え下さい。
4. 高反発マットレスは通気性は確かにいいのですが、マットレスの底に湿気が溜まりやすくなります。
洗濯できない素材のため、手入れに手間がかかります。
湿気が下に逃げるように、フレームがすのこのものを選ぶと湿気が溜まりにくくなります。
見た目を重視する場合
折りたたみベッドにデザイン性を求めることは出来ないでしょうか?
そもそも折りたたみベッドを購入する目的の多くが、部屋の空間を有効に使いたい、部屋が狭くて据え置きベッドが置けないなど
デザイン性よりも機能性や使い勝手を重視するのではないでしょうか。
でも、せっかく部屋に置くのですからおしゃれなデザインで、さらに機能的なものがあったら嬉しいですよね!
そこで、おしゃれな折りたたみベッドを2点ほど紹介したいと思います。
● スタイリッシュな折りたたみベッド
シックな黒は、やはりおしゃれですね。
ベッドの色によって部屋全体の雰囲気がガラッと変わりますので黒にすることで、お部屋に高級感が生まれます。
また、白い家具を合わせることでモノトーンでとても落ち着いた部屋を作ることができます。
余談ですが部屋の色に赤や青を使うとどうなるでしょうか?
赤は暖色系なので、青は寒色系です。
人は暖色系で彩度の高い色を見ると、興奮感を覚えますし、寒色系で彩度の低い色を見ると沈静感を覚えるようです。
赤い色の部屋では落ち着けませんし、青色の部屋ではテンションが上がらないそうです。
色は気持ちを大きく左右させるため、シーンに合った色を選びたいものです。
黒いベッドにすると引き締まった印象になり、寝室がすっきりと見えるのです。
ただし、黒色だけで部屋を統一してしまうと部屋全体が重苦しい雰囲気になってしまうので気をつけて下さいね。
汚れを気にしてシーツを掛ける方もいらっしゃると思いますが折りたたむ時には、いちいち外さなければならないので、そのまま
お使いの方も多いのではないでしょうか。
こちらの折り畳みベッドには最初から黒いマットレスが付いていますので、素のままでおしゃれな雰囲気です。
スチールの部分も黒ですから、見た目がよりおしゃれで格好よく見えますね。
耐荷重は90kgになっていて、丈夫に作られていますので、ある意味デザイン性も含めて、体格のいい男性向きのベッドと言えるかも
しれません。
● キュートな折りたたみベッド
こちらは女性におススメのかわいらしい花柄のマットレスがついた折りたたみベッドです。
単色ではなく花模様なので、表情があって文字通り華やかに見え、カバーやシーツ無しでもお部屋が明るくなるでしょう。
この花柄ですがプリントではなく、多色の色で織られています。
また、シーツの表面だけでなく、サイド部分までつながっているので、よりボリューム感と高級感があります。
キュートなだけでなくこちらの折りたたみベッドもリクライニング機能が付いているので、据え置きにしてソファーとして使う場合は
より花柄が活きてきますよね。
マットレスは低反発仕様なので、身体が包み込まれるような寝心地です。
さらにこちらのタイプにはセミシングルサイズもありますので、折りたたんだとき、よりコンパクトに収納できます。
可愛いながらもボリューム感のある花柄、身体を包み込む低反発マットレス、セミシングルサイズも揃っているので、こちらは
女性におススメのベッドです。
すのこのフレーム
最近のマンションも一戸建ての家もそうですが、気密性の高い家が増えてきましたね。
冬、温かい空気が外に逃げないので過ごしやすいのはいいのですが、反対に通気が気になりますよね。
特にベッドや布団は毎日、人がかく汗を吸っていますから簡単に干せないベッドでは衛生面で気になるところです。
寝具には汗、埃が溜まっていますからおのずとカビとダニの温床になりやすく、一度カビが生えるとなかなか取れません。
そこで活躍するのが「すのこ」タイプの折りたたみベッドです。
もちろん「すのこ」にしただけで、完全にカビやダニをシャットアウトできるわけはないのですが、より通気性が良くなることは
確かです。
ここでは一般的なフレームにすのこを敷いた折りたたみベッドと、床に敷くロータイプのすのこ折りたたみベッドを紹介します。
● フレームにすのこを敷いた折りたたみベッド
こちらは湿気に強い天然木・桐すのこ使用です。
天然木すのこベッドは非常に通気性に優れています。
布団を敷いて据え置きで使いやすい通気性の良さと、折りたたんで収納できるという便利さを兼ね備えています。
フローリングの洋間でも、マットレスのベッドじゃなく敷布団を敷いて寝たいという方にもおススメです。
フローリングに直に布団を敷かなくてもいいし、折りたたんで収納できるのも折りたたみベッドのいいところです。
また、折りたたみベッドは収納のみならず、折りたたむことで「布団干し」が出来る点も見逃せません。
押し入れにしまうよりもしっかり乾燥させることが出来、いつも快適な寝床になります。
毎朝忙しい時間帯に布団の上げ下ろしをしなくてもよく、ただ折りたたんで端に寄せるだけの習慣に変わり、ひざや腰への負担
も軽減できます。
布団を敷いたままで折りたためるので本当にラクです。
キャスターにはストッパーもついているので、据え置きベッドとするのもOKです。
敷布団を「万年床」にしてしまうと、カビやダニの温床になりますが、すのこの通気性が湿気を効率よく逃がしてくれます。
折りたたむだけで布団干しが出来るので、時々窓を開けて換気をしながら折りたたむのがおススメです。
●フローリングで使う「すのこ折りたたみベッド」
こちらの「すのこベッド」はフローリングや畳に敷いたまま使うタイプです。
フレームがない分、折りたたむ時の軽さと収納時の薄さが魅力です。
軽いうえに手軽に折り畳みが出来るので、毎日収納するのもさほど苦になりませんね。
こちらの商品は「すのこ」という通気性のいい特徴に加えて溝や穴があいており、さらに通気性が良くなっています。
通気性がいいということは寝具に湿気がこもりにくくなり、衛生的です。
床に敷くタイプの「すのこベッド」ですが、こちらにも布団を干すことが出来る機能が付いています。
天候に左右されることなく、布団が干せるのは有り難いことですよね。
また、こちらのベッドにはシングル・セミダブル、ダブルと3種類の大きさがそろっています。
一人暮らしのワンルームで使うのはもちろん、ご夫婦や赤ちゃんのいるご家庭で、家族が並んでベッド・布団を並べて寝ることが出来
るのも嬉しいですね。
フロアーに敷くロータイプベッドのいいところは、マットレスではなく今まで使っていた布団も利用できる点です。
フローリングに直接布団を敷いて、万年床にするとどうしてもカビやダニが発生しやすくなりますが、すのこを一枚敷くことで通気性
が確保され、さらに簡単に折りたたんで布団を干すことができますので、毎日気持ちよく眠りにつくことが出来ますよ!
特殊な機能が付いたベッド
特別にすごい性能が付いたというわけではありません。
付いていたら便利な機能付きの折りたたみベッドをご紹介します。
● 棚やコンセントが付いた折りたたみベッド
ベッドのヘッドボードの棚が付いており、さらに2口コンセントが付いたタイプです。
ヘッドボードに読みかけの本を置いたり、携帯やスマホの充電をするのに便利です。
折りたたんだ時にどうなるかというと、ヘッドボードがある分が、出っ張った形になります。
いわゆる「宮棚」が付いていると確かに便利なのですが、収納場所が確保できるなら、使い勝手のいいベッドになります。
ただ、コンセントもあるし、スマホや本以外にもいろいろと物を置いてしまう人にとっては、折りたたむ時にいちいち全部を棚から
下して畳まなければならないのは手間だと思います。
普段は据え置き型のベッドとして使い、来客時など部屋を広く使いたい時などだけ、折りたたむという使い方をする人におススメです。
リクライニング機能付きなので、据え置きしてソファーとして使うこともできます。
宮棚やコンセントが付いているベッドなんだけれども、折りたたんで収納することもできるベッド、と考えた方が良いかもしれません。
● 電動リクライニングとコイルマットの折りたたみベッド
こちらはあまり目にしたことがないかもしれません。
電動式で、さらにコイル式マットレス付の折りたたみベッドです。
病院や介護施設に設置してある、大型の電動式ベッドとは異なりますが、ベッドに寝たまま、手元のリモコンを操作するだけで
リクライニングします。
また、ベッドサイドには手すりが付いているので、膝や腰に不安のある人でも安心してお使いいただけます。
さらにマットレスが普通のものと異なり、スプリングマットでボンネルコイルかポケットコイルのどちらかをお選びいただけます。
ボンネルコイルというのは、らせん状に巻いた1個1個のスプリングコイルを連結して作られており、身体を「面」でしっかり支えます。
へたりに強く、やや硬めのマットレスです。
ポケットコイルは1個ずつ独立した布のポケット(袋)に入れたコイルを並べて敷き詰めます。
コイルが1個ずつ独立しているので、身体を「点」で支えます。
体圧分散に優れており、背中や腰に負担が少ないソフトな寝心地になります。
ボンネルコイルとポケットコイルでは価格差があります。
これは作る手間や部材の作りの差ということで、ポケットコイルの方が高めです。
硬めが好きか、柔らかめが好きかで、どちらかお選びいただけばいいと思います。
折りたたみベッドを選ぶ時のコツ・まとめ
こちらでは4つの視点に沿って、折りたたみベッドを選ぶ時のコツをお伝えしてきました。
一昔前のように、「折りたたみベッドは収納を考えて、コンパクトに折りたためればいい」というものから、使う人の好みや目的に
あわせて、いろいろな種類のベッドを選ぶことが出来るようになりました。
選択肢が増えた分、選ぶのも難しくなると思います。
また、どのタイプのベッドにもメリットとデメリットが存在します。
全てにおいて完璧なものは残念ながら無いということです。
そこでお選びいただく時に、自分にとって何を最も重要視するか、どんなデメリットなら妥協できるかを考えることが大切です。
ご自分の好み、折りたたみベッドを選んだ理由、使い勝手、価格などを総合的に判断してお選び下さい。
私の経験ですが、いろいろ悩んだ末、やっぱり最初に目についたもの、気に入ったものを最終的に選ぶことが多いです。
第一印象、自分の直感を信じることも時には大事!ということかもしれませんね。
是非あなたにピッタリ合ったベッドが届くことを願っております。